2011年9月14日(水)
- (2011年9月14日(水) 午前8時7分1秒 更新)
じいたんマンがやってきたのまき 3
もりのなかはだんだんうすぐらくなってきました。
ふたりともあしがつかれてきてなんどもやすみました。ちるちゃんがそんなふたりをしんぱいそうにみています。
けんちゃんのかおはすこしなきがおになっていました。
みっちゃんもすこしかなしくなってきました。
そのとき、みちのさきになにかがいるのがみえました。おおきないままでみたこともないいきものです。
いや、どちらかというとじいたんがよくよんでくれるむかしばなしにでてくるおにのようです。
﹁わっはっはっはっは!ここからさきへはとおさんぞ。わしはこのもりにひゃくねんいじょうすんでいるなぞかけどうじじゃ。これからだすもんだいにこたえられないばあいは、おまえらをさらっていって、いっしょうそうじとうばんにさせてやるからな。﹂
けんちゃんはぶるぶるふるえながらなきだしました。ちるはなぞかけどうじをにらみつけています。
みっちゃんもほんとうはなきたいところですが、6さいのおねえちゃんになったてまえ、なくわけにはいきません。でもあしはふるえがとまりません。
﹁ではいいな、これからもんだいをだすぞ。もんだいはこれだ!﹂
なぞかけどうじは1まいのいたをくびにかけました。そこにもんだいがかいてありました。
3×□‖21
と、かいてあります。
﹁もんだいはこの□はなんのすうじかあてるのじゃ。﹂
なぞかけどうじはじまんげにいいました。
みっちゃんはあせりました。たしざんとひきざんはおかあさんにならっていたのでじしんはありますが、この×マークははじめてです。さいしょはバツなのかなあとかんがえましたが、いやいやちがうとおもいました。でもなんのことかわかりません。このままこたえられなかったら、けんちゃんとちるちゃんとしぬまでおそうじばかりさせられるのです。もちろんおとうさんやおかあさんにもあえなくなるのです。でもこのもんだいはみっちゃんにはむずかしすぎるのです。じかんばかりがたっていきます。
﹁どうじゃな、もうこうさんか?﹂
となぞかけどうじはにくにくしげにことばをかけます。
あぁ、もうだめだわ。とみっちゃんがおもったとき、とつぜんちるちゃんがみっちゃんにむかって、
﹁うーぅ、ワン、ワン﹂
とほえます。ちるちゃんのめはみっちゃんのくびにかけてあるピンクいろのよびこのふえをみつめていたのです。
﹁あっ、そうだ。﹂
みっちゃんはおもいだしました。あのおたんじょうびパーティのときじいたんがいったことばを。
﹁みっちゃんがでかけるときはいつもそのひもをくびからかけていくんだよ。そしてなにかとってもこまったときにはこのよびこのふえをふくんだよ。﹂
と、じいたんはいったのです。
そこで、みっちゃんはピンクいろのよびこのふえをおもいきりふきました。
プリュ、プリュ、プリュというきれいなおとがもりじゅうにこだましました。
﹁わっはっはっはっは!そんなふえのおとでおどろかせようとしてもわしはびくともせんぞ。﹂
なぞかけどうじはばかにしたようにいいます。
すごくおもしろかったですたれ〜
絵もすばらしい〜♪